09世界選手権のジャッジについて その6
TES(総要素点)とPCS(総攻勢点)の滑走順得点推移グラフをつくってみて、
びっくりしたこと その1
ショートのグラフから作り始めたのだが、まずびっくりしたのは、「凄い、ほとんど平行線じゃないか」ということ。TESよりPCSの方が低めだで、振幅も小さいのだけれど、その上下の仕方は予想よりはるかに似ているように見える。そこで、TES、PCS両方の提琴点が同じになるようにPCSの点を全員均等に上げて再度グラフ化してみたのが、ショート2のグラフ。前半はともかくとして、後半は、見事なまでに一致している。グラフ作成前に予想していたのは、前半部分のような、上下動の少ないPCSと、遙かに大きな振幅で上下し、ときには方向性も変わるようなグラフだったので、この後半には、ほんとにびっくりした。もちろん拡大して細かく見ると、前の選手に較べてPCSは上がって逆にTESは下がる、なんてケースもあるようだけれど、それは極々一部(細部)に見える。大勢のジャッジが演技を細分化して細かく点を付けるのだけれど、それの合計がこんなに綺麗な相関関係を持ってしまう。見事なもだ。やはり、専門家の目は素晴らしい、としか言いようがない。もちろん、でたらめな基準で、勝手なさじ加減で得点を付けていたのでは、こうなるはずはないですね。(^^)(^^)
びっくりしたこと その2
ショートのグラフでもうひとつびっくりしたのは、キムヨナのTESの高さ。数字だけを見ていた時から、高いとは思っていたけれど、グラフにするとその高さがひじょうにはっきりと実感できる。これだけ見ても、今回キムヨナの得点が高かったのは、PCSによる「age」のためなどでは全くなく、ショートのほぼ完璧な演技に対するTESのためだ、ということが分かる。
びっくりしたこと その3
ショートに続いて、フリーを作ってみた。まずびっくりしたのは、ショートではPCSがTESより大分低めに出ていたのに、フリーではPCSとTESがほとんど同じ点になっていること。「なに? PCSが高めになったのは、もっぱら、フリーのせい?」。しかし、これは、ちょっと考えたら、解決した。女子の場合、ショートでは、ジャッジの出したPCSの得点に0.8をかけ、フリーでは、1.6をかける。つまり、PCSはフリーの得点がショートの2倍になるのだが、TESは、フリーがショートの2倍にはならない(2倍より低い)。要するに、PCSとTESの比率をフリーショート共に同じにするのなら、どちらかの数字を変えなくてはならないのであって、この結果で、PCSが高めに出たのは、フリーのせい、とはいえない。
びっくりしたこと その4
フリーのグラフを見て、ショートではTESの高さが際立ったキムヨナの得点が、フリーでは、確かに、「不正」を主張する陣営が言うように、TESに較べてPCSが(ショートのTESの伸びに較べればほんのちょっとだけれど)TESに較べて、「age」られているように見える・・・(^^;)(^^;)。
さてこれは・・・ 皆さんどう思いますか? (^_^)(^_^)/~
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