A.序盤の4級3級2級のアップダウンに続いて、
1級の峠が3つ、そして(ほぼ)山頂ゴール。
B.翌日は休息日。
C.各チームのエース級誰でも、マイヨ・ジョーヌに手が届く。
以上の理由で、面白かった今までのステージ、それを、
始まる前から、≪はるか≫に上回る熱戦が予想されたステージ。
その大きな期待をさらに上回る、素晴らしいステージだった。
1.序盤で、飛び出したアシストクラスのグループに
エースとして一人潜り込んだロジャース。
優位に立ったロジャースだったが、最初の1級峠の後の、
下りカーブで、ガードレールに激突。その後も痛みをこらえて
走り続けたが結局リタイアを余儀なくされてしまう。
正に、天国から地獄・・・(^^;)(^^;)
2.最初の第1級の登りで集団から抜け出したラスムッセン。
グランパー(山登り専門家)第一人者のラスムッセンの
今日のアタックは、当然予想された。
しかし集団はついて行けない。分かっていても、阻止できない、
そんなスピードで、ラスムッセンが行く。
途中、先行していた選手たちを、次元の違うスピードで、
追い抜いていく。どこで、先頭に追いつくのか?
3.なんと、最初の1級峠前で先頭に立ってしまった。
追いすがった数名(まだ、ロジャースはいた)を従えて、
トップ通過。これで、山岳ポイントは、トップのシャヴァネルと
5ポイント差。あと2つの1級峠を上位で通過するのは確実なので、
マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(山岳チャンピオンジャージ)を
獲得するのは、ほぼ、確実となった。
4.最後の登りになって、集団から、フランスの期待の星、
36歳のモローがアタック。数人がついて行くが、
先日怪我をした本命のヴィノクロフと
そのチームメートで現在2位のクレーデン、
そして、ラスムッセンのチームのエース、メンショフは、
ついて行けない。
5.ラスムッセンは独走。ついていた選手は、どんどん、
モローの集団と、ヴィノクロフの集団に飲み込まれる。
モローの集団は、牽制に入りなかなかスピードが上がらない。
ヴィノクロフの集団は、ついに、クレーデンがヴィノクロフの
前に出て、引き始める。スピードアップし、前の、
牽制でペースが落ちたモローグループとの差を詰め始める。
マイヨ・ジョーヌのゲルデマンは、集団から脱落して、
ラスムッセンがマイヨ・ジョーヌ獲得をほぼ確実にする。
6.しかし、ヴィノクロフが、遅れてしまう。
ヴィノクロフの「アシスト」である、クレーデンは、
自分のタイムを犠牲にして、遅れたヴィノクロフを待ち、
その前にたって、ヴィノクロフを引く。
7.そして、最後。
ラスムッセンは、ちょっとタイムを詰められたものの
独走し、トップゴール。モローグループからは、
マヨが抜け出して、2位。モローは、ゴール前スプリントで、
バルベルデに負けて、4位だった。
ラスムッセン:凄いの一言。もうこのまま、
マイヨ・ジョーヌを守り続けて欲しい。
モロー:マヨやバルベルデに抜かれはしたものの、
途中の激走は、素晴らしかった。
エースナンバーの選手では、断然光っていた。
パリ、マイヨ・ジョーヌも、「全くの夢」ではなくなったか?
ヴィノクロフ&クレーデン:ピレネーまでは、
≪死んだふり≫
ピレネーからの反攻を期待したい。
≪ツールドフランス第8ステージ≫
中:マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュを着たラスムッセン
右:ゴール地点
(写真は、J sports Plus 画面より)
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