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2012四大陸選手権女子個人成績:アシュリー・ワグナーFSプロトコル分析
今季のアシュリーの得点を要素別に良いとこ取りをしたバーチャルベスト(VB)は次の通り。
基礎点、GOE、得点
1 8.50 7.90 0.60 (JPN) 3F+2T+2T
2 5.10 4.60 0.50 (JPN) 2A+2T
3 5.50 6.00 -0.50 (CAN) 3Lz
4 3.64 3.00 0.64 (CAN) FSSp4
5 3.40 2.00 1.40 (CAN) ChSp1
6 3.70 2.70 1.00 (CAN) LSp4
7 7.54 7.04 0.50 (JPN) 3Lo+2T
8 5.02 4.62 0.40 (CAN) 3S
9 6.31 5.61 0.70 (CAN) 3Lo
10 6.93 5.83 1.10 (CAN) 3F
11 3.87 3.30 0.57 (CAN) SlSt3
12 4.00 3.50 0.50 (CAN) CCoSp4
計 63.51 [ 56.10 7.41] 55.48 (CAN) 118.99 176.84
計 の行の数字は、TES[基礎点、GOE] PCS、減点、TSS 総得点
これを今回の成績と較べると、
基礎点、GOE、得点(基礎点の増減、GOEの増減)
1 7.90 1.00 8.90 ( 0.00 0.40) 3F+2T+2T
2 4.60 0.50 5.10 ( 0.00 0.00) 2A+2T
3 6.00 0.80 6.80 ( 0.00 1.30) 3Lz
4 3.00 0.36 3.36 ( 0.00 -0.28) FSSp4
5 2.00 2.00 4.00 ( 0.00 0.60) ChSp1
6 2.70 1.00 3.70 ( 0.00 0.00) LSp4
7 5.61 1.00 6.61 (-1.43 0.50) 3Lo
8 4.62 1.10 5.72 ( 0.00 0.70) 3S
9 7.04 0.70 7.74 ( 1.43 0.00) 3Lo+2T
10 5.83 0.70 6.53 ( 0.00 -0.40) 3F
11 3.30 0.64 3.94 ( 0.00 0.07) SlSt3
12 3.50 0.71 4.21 ( 0.00 0.21) CCoSp4
計 56.10 10.51 66.61 ( 0.00 3.10)
61.73 0 128.34 192.41 ( 6.25 9.35) 15.57
一番下の行はPCS 減点 TSS 総得点 (PCS増減 TSS増減) 総得点増減
較べる前に今回の成績をもう一度見よう。GOE、最低でも+0.36、全部で+10.51。正にパーフェクトだが、実は2A+2Tは本来2A+3T。これがクリーンに入っていれば195越えだった。
7.の3Loは本来コンビネーション。しかしこれは9.でリカバリーした。GOEは3Lzで+1.30、他は多少増減はあるが、全体で対VB+3.10。基礎点は増減なしでTESも+3.10。
PCSは、一気に+6.25。一気にこんなに上がるなんて、という声もあるようだが、09-10季の未来ちゃんは、GPS最終戦カナダ大会で48.8だったPCSがバンクーバーでは60.56に飛び跳ねている。その間に全米で素晴らしい演技をしたのも同じ。アシュリーの全米でのPCSは63.32だった。国内選手権だから当然割り引かねばならないが、全米ではノーミスでもなかったので、今回の61.73もむしろ低いくらいだ。
ずっともう一歩のところで世界選手権出場を逃していたアシュリー。昨季はよほど悔しかったのだろう、世界ジュニアも辞退している。全米と四大陸で見事にリベンジを果たしたが、準パーフェクトで192.41「しか」取れていないことも確かだ。次の世界選手権で表彰台の中央に登るにはもう一段のレベルアップが必要だ。
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