バーチャル・ベスト&バーチャル・パーフェクト
フィギュアスケートはほとんどノーミスということがあり得ない競技だ。プログラム構成が分かっていれば、各選手が想定している演技をすべて成功し、GOEもかなり貰えたとするの何点になるか、算出することはできる。しかし、もちろんそれは、「タラレバ」の世界で、あくまで、パーフェクトに演じ切れたら、というのに過ぎず、その得点を実際に出す可能性はきわめて低いと言わざるを得ない。そこで、次のようなことを考えてみた。
ある一定の期間(例えば今シーズンのこれまでのISUのSB算出の対象となる全大会)で各人の出した成績をプロトコルを元に分析し、それぞれの要素について、実際に各選手が出した最高点をプログラム構成要件に合うように選出してその合計点を出す。
例えば浅田真央の場合、08-09シーズンの国際大会での単発3Aは、
GS_FRA 6.52 GS_JPN 9.80 GPF 9.60 FC 8.80 WC 1.00 WT 9.60
なので、最高点の9.80を選ぶ、というようにすべての要素についてその最高点を算出し、それを合計した点数を出す。ただし、あまりプログラム構成を変えてこない選手の場合、かなり簡単に算出できるが、色々変えてくる選手の場合は、算出が難しくなるのだが、不可能ではない。
もちろん、ひとつの演技でそれまでの最高点を集めるなど、不可能に近いことは確かだが、それでもその数字一つ一つは実際にその選手が出した得点なので、単なる「タラレバ」よりは、その選手の潜在能力を反映したものになるのではないだろうか。
そのようにして算出した得点、それを各選手のバーチャル・ベストおよび、バーチャル・パーフェクトと呼ぶことにする。
★ バーチャル・ベスト
今季の成績だけを元に算出する。また、SPとFSは区別し、SPで出した得点はFSのバーチャル・ベスト算出には使用しない。
→ 各選手の潜在能力も反映するが、その時点での仕上がり状態を推し量る目安となる。
★ バーチャル・パーフェクト
前季からの成績を元に算出する。こちらは、SPとFSの区別をしない。ただし、FS後半のジャンプは、FS前半やSPのジャンプとは区別する。
→ 前季の最高のものも含むので、各選手の潜在能力を反映したものとなる。ただし、プログラム構成を大幅に変えた場合は、算出が不可能になったり、得点が低くなったりする可能性がある。
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