ダブルアクセル3回 その4(フィギュアスケートプロトコル分析)
バンクーバー女子FS滑走者24名のジャンプ構成を見ていきます。
(かっこ内の数字は、3回転[3回転種類]、2A、2回転)
なお、3Aや3-3、シークエンスを入れない場合、2A1回は必須なので、(6[4] 1 4)が標準になります。
(4[2] 3 4) Cheltzie LEE
3S 3S 3T 3T 2A 2A 2A 2Lo 2T 2T 2T
3Sと3Tの2種類しか跳べない選手ですが、FSで20位は大健闘でしょう。
増えた2A2回は跳べない3回転の代わりになります。
(5[3] 3 3) Elena GLEBOVA
3Lo 3S 3S 3T 3T 2A 2A 2A 2T 2T 2T(3T+3T)
(5[3] 3 3) Sarah HECKEN
3Lz 3S 3S 3T 3T 2A 2A 2A 2Lo 2T 2T(3T+3T)
(5[3] 3 3) Elene GEDEVANISHVILI
3Lz 3S 3S 3T 3T 2A 2A 2A 2T 2T 2T(3T+3T)
この3選手は、3T+3Tを入れています。5つの3回転の1つがセカンドジャンプに入るので、ファーストジャンプには、2Aが3つ必要になります。
増えた2A2回のうち、1回は跳べない3回転の代わり、1回は2回転の代わりになります。つまり、1回は難易度減少ですが、1回は難易度増加になります。
(5[3] 3 3) Tugba KARADEMIR
3Lz 3S 3S 3T 3T 2A 2A 2A 2T 2T 2T(3T+2A+SEQ)
(5[3] 3 3) Anastasia GIMAZETDINOVA
3Lz 3S 3S 3T 3T 2A 2A 2A 2T 2T 2T(2A+2A+SEQ)
(5[4] 3 3) Kiira KORPI
3Lz 3F 3Lo 3Lo 3S 2A 2A 2A 2Lo 2T 2T(3S+2A+SEQ)
(5[4] 3 3) Julia SEBESTYEN
3Lz 3Lz 3F 3S 3T 2A 2A 2A 2Lo 2T 2T(2A+2A+SEQ)
(5[4] 3 3) Min-Jung KWAK
3Lz 3Lz 3F 3Lo 3S 2A 2A 2A 2Lo 2T 2T(3S+2A+SEQ)
この5選手は、シークエンスを1つ入れて、セカンドの2回転を2Aに換えています。3S+2Tは基礎点5.8ですが、3S+2A+SEQにすると、6.4になり、+0.6になります(2A+2Tを2A+2A+SEQだと、4.8→5.6で+0.8:こちらの方が効率的)。
増えた2A2回のうち、1回は跳べない(キーラ以下は跳ばない?)3回転の代わり、1回は2回転の代わりになります。やはり、1回は難易度減少ですが、1回は難易度増加になります。ただし、増えた2Aの1つを3回転にしてさらに難度を上げることはしていません。
(なお、分析の対象は実際の演技ではなく、事前のエレメンツシートで、実際に跳んだジャンプと異なる場合があります。)
フィギュアスケート各種プロトコル分析目次は → こちら
2009フィギュアスケート世界選手権ジャッジについて 目次は → こちら
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