3Aと3-3 その4(3回転3回転_03)(フィギュアスケートプロトコル分析)
一口に3回転3回転といい、実際に3回転3回転ではあるのだが、実は、3Fもしくは3Lz からの3-3と、3T+3Tでは、大きく違うジャンプなのだ。基礎点の差は1.5もしくは2.0。小さくはないけどさほど大きくもない。今季の3T+3Tの一番良いジャンプは、きちんと成功した3F+3Tを凌いでいる。
9.80 1.80 3T+3T (10EC) Laura LEPISTÖ
9.70 0.20 3F+3T (09USA) Rachael FLATT
しかし、フィギュアスケートは単発のジャンプの点を競うのではない。プログラム全体の点を競うのであり、3T+3Tは、大きなロスを伴うのだ。FSでは、3F+3Tを跳ぶということは2回跳べる2種類の3回転の1つを3Tにしてしまうということであり、言い換えれば3Fもしくは3Lz の回数を1回減らすことになって、ここでも、1.5~2.0基礎点を失うことになるのだ。従って、得点を伸ばすには、FSでは3T+3Tよりも2A+3T の方がむしろ効率がよいのであり、2A+3Tを跳べる選手なら、ほとんどは3T+3Tも跳べるだろうと思われ、だとすると、3T+3Tはさらに跳べる選手が多くなるだろう。
つまり、ヨナちゃんの3-3の価値を考えるには、3T+3Tは除外して考えなくてはならないということだ。(続く)
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