キャロライン・ジャン２（フィギュアスケート女子有力選手プロトコル分析

キャロライン・ジャン　その２（今季成績）

キャロライン・ジャンの今季２戦の成績。

数字は、左から、予定基礎点　基礎点　DG　GOE　TES　PCS　TSS
（DG：ダウングレード（基礎点－予定基礎点））

FRA   92.48   79.11  -13.37    1.08   80.19   72.96  153.15
CAN   92.48   70.64  -21.84    0.26   70.90   63.56  131.46

　フランス大会は今季グランプリシリーズ全演技中30位、カナダ大会は52位になる。各選手の今季ベストでは、16位、アメリカ勢では５位になる。しかし、とてもCaroちゃんの成績とは思えない。DGが大きく、GOEは少なく、PCSも貰えない。

ショートプログラムの成績。

FRA   33.90   29.90  - 4.00    2.40   32.30   24.96   57.26
CAN   33.90   30.90  - 3.00    0.68   31.58   23.00   53.58

ショートプログラムのジャンプの合計

FRA   18.00   15.30  - 2.70  - 1.20   14.10   
CAN   18.00   15.30  - 2.70  - 2.12   13.18   

ショートプログラムジャンプ以外の合計

FRA   15.90   14.60  - 1.30    3.60   18.20   
CAN   15.90   15.60  - 0.30    2.80   18.40   

　まず目につくのは、FRAのジャンプ以外のGOEの高さ。これもさらに詳細に見ると、得点源は、LSpとCCoSpそしてSpSq。FRAではこの３つで、GOEを+3.5も稼いる。CANでは３－３は、CHNではSpSqをちょっと取りこぼしたものの、それでも３つで+2.4。LSpはどちらも+1.50と、パールスピンは素晴らしいのひと言。一方ジャンプは３－３がDGになるのは仕方がないとして、しかし、GOEはマイナス。ジャンプの得点がそれ以外の得点よりはるかに低い。

フリースケーティングの成績。

FRA   58.58   49.21  - 9.37  - 1.32   47.89   48.00   95.89
CAN   58.58   39.74  -18.84  - 0.42   39.32   40.56   77.88

フリースケーティングのジャンプの合計

FRA   42.68   35.31  - 7.37  - 5.02   30.29   
CAN   42.68   25.74  -16.94  - 4.52   21.22   

フリースケーティングのジャンプ以外の合計

FRA   15.90   13.90  - 2.00    3.70   17.60   
CAN   15.90   14.00  - 1.90    4.10   18.10   

　CANのジャンプのDGは、１つ大きな理由がある。最初の3F+2T(3T?)が単発になってしまったので本来単発だった８．の3Sをコンビネーションにしたのこれが大失敗。６番目に単発3Fを跳んでいるので、これがシークエンス扱いになり、２．の3Lz+2Tを含めてこれでコンビネーションが３つになってしまった。そのため、９．の３連続が４つめのコンビネーションとしてキックオフされてしまったのだ。8.58が0になるという大DG。しかしそれを差し引いても、CANはFRA以上のDGになっている。３回転の回転不足がどちらも２度ずつ。GOEもジャンプはマイナス。ルッツは「e」。ジャンプ以外も、LSpとSpSqは素晴らしいのひと言だが、他はぽろぽろ取りこぼしている。果たしてこの絶不調から立ち直れるのか。

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