トリプルアクセルの価値 その5(フィギュアスケートプロトコル分析)
では、実際の2人のジャンプ構成はどうだろうか。
ヨナちゃんは
3Lz 6.0
3Lz 6.0
3F 5.5
3Lo 5.0 → 2A 3.5 (-1.5)
3S 4.5
2A 3.5
2A 3.5
----
3T 4.0
3T 4.0
2T 1.3
2T 1.3
43.1
最大より-1.5で標準より+1.9の43.1
真央ちゃんは
3A 8.2
3A 8.2
3Lz 6.0 → 3F 5.5 (-0.5)
3Lz 6.0 → 3T 4.0 (-2.0)
3F 5.5
3Lo 5.0
3S 4.5 → 2A 3.5(-1.0)
----
2T 1.3
2T 1.3
2T 1.3
2T 1.3
45.1
と、最大より-3.5で標準より+3.9の45.1で、ヨナちゃんより+2.0と、半減してしまっているのだ。実際には、2T→2Loと後半の10%増が加わって、ヨナちゃんの予定基礎点は、60.9(ヨナちゃんは本来後半になるはずだった2A+3Tが前半になってしまって、0.75損している)で真央ちゃんは64.0と+3.1だったのだが(2人ともジャンプ以外の基礎点は全く同じ)、それでも本来の3Aの価値を生かし切れていないのだ。要するに真央ちゃんの3Aは、どちらも3Lzの替わりに入れられたのでそれぞれ+2.2の価値しかないものになっていたのだ。
---以下余談---
男子の優勝争いの4人
大技をSPにも入れ、FSでは前半に並べてきたプルシェンコ
4回転を入れ残りも非常に効率的なプログラムにしてきた高橋
4回転は回避したものの、それ以外では最高の組み合わせにしてきたライサチェック
苦手3Aの替わりに4回転を2回入れてきたランビエル
女子は、
3-3の大技を入れ残りも効率的なプログラムにしてきたヨナ
大技を回避してきたジョアニー
苦手3Lzの替わりに3Aを2本入れてきた真央
似ているのは、
高橋-ヨナ
ライサチェック-ジョアニー
ランビエル-真央 だろうか。
美姫ちゃんが。3Lz+3Loと2A+3Tを入れてくれば、ちょっとプルシェンコに近くなったのだが・・・
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