トリプルアクセルの価値 その6(フィギュアスケートプロトコル分析)
ところでトリプルアクセルだが、実は単独で入れるのではなく、3回転3回転と組み合わせて導入すると、2A、2Tをそのまま3A、3Tに替えることになるので、さらに価値が上がるのだ。
3Lz 6.0
3Lz 6.0
3F 5.5
3F 5.5
3Lo 5.0
3S 4.5
2A 3.5 → 3A 8.2 (+4.7)
----
2T 1.3 → 3T 4.0 (+2.7)
2T 1.3
2T 1.3
2T 1.3
48.6
なんと、3Aとセカンド3T の組み合わせは3A2本と全く同じ価値になるのだ。もちろんこの場合の3Tは3Aと組み合わせる必要はない。コンビネーションは、3Lz+2T、3F+3T、3F+2T+2Tでよい。さらに3Aをもう一つ入れると、
3Lz 6.0
3Lz 6.0
3F 5.5 → 3A 8.2 (+2.7)
3F 5.5
3Lo 5.0
3S 4.5
3T 4.0 → 3A 8.2 (+4.2)
----
2T 1.3 → 3T 4.0 (+2.7)
2T 1.3
2T 1.3
2T 1.3
51.3
51.3と、標準より+10.1になり、3Tセカンド2回よりは+6.7となる。
要するに、真央ちゃんは、SPではルールの規定上3Aを生かし切れなかったのだが、FSでは自分の都合(3Lzとセカンドの3Tが苦手)で、3Aを十分に生かし切れなかったのだ。もう来期以降の課題は明らかだろう。とにかくセカンドの3Tをしっかり跳べるようにすること。そして3Lz も戦力として使えるようにすること。もちろんその辺りは真央ちゃんはとっくに気づいているようで、オリンピック後のインタビューでも、「まだ跳べないジャンプもあるので」というようなことをいっていたが、あれは、4回転などではなく、セカンドの3Tと3Lzを指しているに違いないのだ。
ヨナちゃんは4年かかって1つのプログラムを正に完成させパーフェクトに演じきった。もう完成してしまったのだから、全く新しいことに取り組むか、引退するしかない。真央ちゃんは、まだまだ完成途上、苦手をしっかり克服してさらに成長して欲しい。
4年後、真央ちゃん(他)に成長が見られなければ、またヨナちゃんがそのままの姿で戻ってくる、ということもありそうだ・・・(^^;)(^^;)
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